モンハンの話(39:最後の招待状編) [モンハン]
「さあ、シラタキ、そろそろ出かけるぞ。準備はいいか?」
「出かけるって、旦那さん、、、どこに行くニャ?」
「ぱーてー、だよ、パーテー、、宴会、飲み会、食い放題!!」
「は??パテ、、ニャ?」
「は?じゃにゃい!(うつっちまった)、、ちゃんと支度しろよ」
「支度って、旦那さん、相変わらず裸なのニャ」
「、、、い、いんだよ、オイラは、、コレが、、その、、正装なの」(なのか?)
「まあ、裸が正装かどうかはともかく、パーティーって、ドコのパーティーニャ?」
「なんだお前、見てなかったのか?オイラの上位ハンター昇進祝いに、バーチャンから招待状がきてるんだ、、ハッハー、いいだろ、、ホレホレ」
「だ、旦那さん、、それは、、、、、、、、」
「どうした、シラタキ、、うらやましい?か」
「だ、旦那さん、それは、いわゆる、村長さんからの、招待状なのニャ、、、」
「だから、そういってるジャン、まわりくどいやっちゃのー」
「中を読んだかニャ?」
「勿論、、、
『この度の貴殿の上位昇進を心からお喜び申し上げます。
つきましては、ポッケ村の古式礼法にのっとり、貴殿に特別招待状を差し上げたく存知候。
記:明後日、昼、村長広場にてお待ち申し上げ候。
ポッケ村村長 』
、、、、、、、だって」
「いつ受け取ったのニャ?」
「おととい」
「それニャー、、」
「だから、これから出かけようっていってんのさ。勿論、お前も連れてってやるぜ、ハッハー」
「いや、、だから、、その、あの、ニャー」
「どうしたにゃ〜?」
「それは、悪名高き『最後の招待状』だニャ」
「は??なに言ってんのお前?」
「旦那さん何も知らないのかニャ?」
「何を?」
「ポッケ村の村長は、だてにウン百年も年を取っていないのニャ」
「そんな年なのか?あのバーチャン」
「感心するトコが違うのニャ。あの村長さんはギルドでも相当の顔役ニャ」
「へー、、あんなバーチャンが?」
「そうニャ。そんで、村に着任したハンターが腕っこきの活躍をして、めでたく上位に昇進したら、、、」
「昇進したら??」
「特別な招待状をプレゼントするのニャ」
「プププ、、、、だから、コレがその招待状ジャン」
「中身が問題なのニャ」
「村の広場に来いって書いてあるぜ」
「そうじゃ無いのニャ。旦那さんはソコでクエストを依頼されるのニャ」
「へ??パーティーじゃないの?」
「違うのニャ」
「なんだ、仕事の依頼か。んで、どんなクエなの?」
「それは、直接、村長サンに聞くといいのニャ」
「なんだ、もったいぶって」
「ニャーも詳しくはワカラナイのニャ」
「なんだよそれ」
「でも」
「でも?」
「そのクエのおかげで、ポッケ村の村長は100年来のドSだとか、筋金入りのキモオタだとか噂されているくらいなのニャ」
「なんじゃ、そりゃ」
「とにかく、村長さんのダークな一面が垣間見られる、それはそれは心温まる超スペクタクル&アットホームなドキュメンタリー風ホラークエスト、という話ニャ」
「お前、、、アタマ大丈夫か、、、」
***********
「おお、来おったか、、待っておったぞ、、」
「あ、ああ、バーチャン」
(なんか、シラタキに脅されたから、逆に緊張してよそよそしくなっちゃってるよ、、オイラ)
「今回の話は他でもない、、、ヌシを見込んで、『最後の招待状』を送らせてもらったゾヨ」
「は、はぁ、、」
「もう聞き及んでおろう、ポッケ村に伝わる伝統行事『最後の招待状』の話は」
「は、、、はぁぁ、、」
「思い起こせば、ヌシの前任ハンターは例のティガレックス事件で重傷を負わされリタイアしたため、ココまではたどりつかなんだ」
「はぁ」
「その前にコレを送ったハンターは、さて?いつの事だったろう?もう随分遠い昔のような気もするわい、、、、、。
上位ハンターに昇進したクセに、『最後の招待状』の意味が分からず、ワシの呼び出しを何かのパーティーと勘違いして、タキシードやドレスでやってくる輩もおらんかったわけではない」
(イタタ)
「あるいは、必要以上に気負いすぎ、『最後の招待状』を後回しに棚上げしたあげく、G級装備を持ち込んで挑みこみ、見事、3オチを喰らって泣きながら帰って来た輩もおらんかったわけではない」
(イツッ、、古傷が、、)
「その点、ヌシは見所がある。裸のまま現れるとはワシもビックリじゃわい。いつもの狩猟スタイルをココでも貫くとは。ハンターたる者、己の信念を貫くのは大切な事じゃ。普段であれば、この招待状を渡しつつ『このクエストは非常に困難を極める故、上位の装備をしっかり整えてから挑む事を勧めるゾヨ』みたいな老婆心バリバリ全開のおせっかいをするのじゃが、ヌシには必要なさそうジャの。是非とも、普段通りの裸ハンティングを守り通すが良かろうぞ。いやはや感心感心」
(おいおい)
「それにつけても上位進出おめでとう。さても最初は裸のハンターなぞ、そう長くは持つまいとタカをくくっておったが、いやはや何とも、ココまで見事に成長してくれるとは、ポッケ村を預かる村長として実に鼻が高いゾヨ」
「、、、、、、、、、、、」
(なんだか、ワケ分からん)
***********
「んで、結局、クエの内容は分かったのかニャ?」
「ん、、、ああ、、ラージャン2頭狩りだって」
「ら、ラージャン、、、2頭ですかニャ」
「そ」
「そ、、、って旦那さん、上位のモンスターじゃないですかニャ」
「んで、裸で狩って来いってサ」
「そ、それは、、、困ったニャ」
「ま、裸はいいとして、、どうしたもんかいな、、」
「やっぱ、武器屋の大将に相談がいいのニャ」
「ま、そうだよな」
「、、、、、、」
「おーい、大将〜〜」
「おー、ハンターの旦那。今度は『ラージャン』だって?」
「相変わらず耳が早いな〜」
「シェンガオレンとラオシャンロンを立て続けに狩り込んだって聞いたから、次は間違いなく『アレ』だなって、村中のみ〜んなが噂してたぜ」
(し、、知らなかったのはオイラだけ、、、、)
「で、勝算は?」
「そ、それで大将のところに、、、、」
「ま、そうだよな、そりゃ」
「そもそも、ラージャン自体がよく分からなくて、、」
「ま、ありゃ、、、悪魔だな」
「へ、悪魔?」
「そ、悪魔」
「おいおい大将、脅かすなよ」
「いや、あながち誇張じゃ無いぜ。ま、かくいうオレだって、自分で見たワケじゃないが、伝え聞くラージャンの傍若無人さは、悪魔って表現がピッタリらしい」
「なんだよ、おい、、、凹むじゃないか、、」
「しかも2頭狩りだろ」
「よく知ってるな」
「そりゃ、商売柄色々とね」
「どうしよう、、、」
「おいおい、情けない声出すなよ。しかも、裸で行くんだろ」
「なんだよ、大将まで、、」
「じゃ、防具着る?」
「大将〜〜、商売っ気出すなよ」
「冗談冗談。でも、裸でラージャン2頭狩りとなると、色々考えないといかんな〜」
「そうだよな〜」
「まずは何より、クエストの特殊性だな」
「ああ、オイラも少し勉強してきたよ」
「お、今回はかなりヤル気だね」
「ちゃかすなよ」
「最初の10分で一匹目を狩り終えないと、あとがひっちゃかめっちゃかになるってのは有名な話だもんな」
「ほんとドSな設定だよな」
「村長さん、それを物影からこっそり眺めるのが何よりの楽しみだってもっぱらの噂だぜ」
「困った趣味だな〜」
「だがね、オレなりに分析したところ、実は攻略のポイントは意外とオーソドックスなんだよ」
「へ?」
「どうしても『1頭目を10分以内』ってのがクローズアップされるけど、そもそも、ラージャン自体は攻撃力がとても強いけど、体力と防御力はそれほどではないモンスターらしいんだ」
「ほう」
「しかも、このクエストのラージャンはギルドで飼ってるヤツの2頭狩りだから、野良のラージャンと比べると体力が随分低いらしい」
「フムフム」
「相手の動きにキチンと慣れて、ポイントポイントでしっかり攻撃をたたき込むのはどんなモンスターでも同じ事。問題なのは、怒った時の対処法」
「ほうほう」
「ヤツってバカみたいに怒りやすいから、ホント困るんだよね。スーパーなんとか人みたいに髪の色変えて逆立てるし」
「うんうん」
「怒ったラージャンはスピードと攻撃力が段違いに上がるから、その変化の落差に対応できずにやられてしまう事が多い。なおかつ、閃光玉やモドリ玉で時間を稼ごうにも10分の縛りがあるため、のんびり戦う事はできない、、つまりは、このクエストの特殊性は、『怒ったラージャンの相手をどうするか?』がすべてなんだと思う」
「う〜ん、なんだか分かったような分からないような、、」
「一頭目はガンガン行って、怒り出しても攻撃の手を緩めず2オチしても気にしない。
二頭目はなるべくチンタラ狩る。怒り出したらモドリ玉で逃げるのもアリ。
このスイッチがなかなか切り替わらないんだよね、ハンターの本能で狩りが始まるとアドレナリンが全開になっちゃうから」
「そんなもんかな、、」
「強力なガンナー武器で行けるなら、怒った時は閃光玉で足を止めて撃ちまくればよろしい。問題は剣士だな」
「そうそう、オイラは大剣で行こうと思ってる」
「そうなると難易度が上がってくるな。怒ってるラージャンに近づいて攻撃するのは正に命がけだもんな、、しかも裸だし(ぷぷ)」
「あ、、今、ププって言った、、」
「ゴメンゴメン」
「ラオシャンロンの素材が取れたなら、力の爪と守りの爪もゲットできるでしょ」
「ああ、アレはかなりの戦力アップだね」
「でも、ラージャンか〜〜」
「ああ、そうだな〜〜」(遠い目)
「やっぱり結論から言うと、裸で大剣で最後の招待状なら、せめて武器は上位のモノを持って行った方がイイと思う」
「やっぱ、そうかな?」
「ポリシーに反するかい?」
「いや、実は、、下位の氷の大剣で行ってみたんだよ、、」
「なんだ、もう試してみたのかい」
「チョーミラクルでシラタキがシビレ罠を掛けてくれて、それがまたチョーグッドタイミングでかかってくれて、、」
「成功したのかい?」
「1頭目は10分以内に狩れたんだけど、そこで舞上がっちゃって2頭目で3オチ目を喰らって、、」
「さもありなむ、、」
「それがたったの一回こっきり。あとは何回やってもチョーミラクルが再現しない限りムリっぽいな、、2匹目が登場してくれちゃう、あるいは、ソコまでたどり着けない、、、」
「ま、諦めずやるって選択肢もあるけど、現実を直視するのも大事だね」
「なんか、ヒトから言われると複雑だな〜」
「まあまあ」
「怒ったラージャンに小突かれると、ほぼ間違いなく即死に近いダメージを喰らっちゃうんだよね」
「裸だもんな〜。やっぱ意地張らないで上位の武器で行ったら?大剣ならなおさらでしょ」
「そうだな〜〜」
「それに、裸縛りで上位の素材を集めて上位の武器を作るなら、ポリシーに反しないんじゃない?」
「そういう考え方もあるか、、、でも、裸じゃ上位は苦しいでしょ」
「行けるトコまで行ってみたら?」
「そうだな〜〜」
で、行けるトコまで行った結果、上位のドスギアノスなら問題ないですね。
めでたく「蛇剣【黄金牙】(816+氷400)」をゲットしました。
多くは語りません、、、
泣きそうになりながら頑張りました(ぷぷ)
***********
(番外編)
その後、上位クエを裸で行けないか試してみました。
護符と爪と罠と猫メシとアレとコレと、、、、色々駆使しました。
裸+それまでに攻略した素材のみの利用は変わりません。もちろん、一人で攻略出来ない集会所クエの素材はあてにしてはいけません。
ネコートさん(村9)の樹海ナルガクルガくらいまでなら涙と鼻水混じりでなんとかなりましたが、旧密林のナルガには完敗で、上位リオレウスでは、怒り咆哮+蹴っ飛ばしで即オチしてしまいどうにもなりません。このあたりがワタシのリミットのようです(ぷぷ)
上位だと、攻略可能クエでもレア素材が全然手に入らなかったりするしね(ははは)
(つづく、、、、、はず?)
「出かけるって、旦那さん、、、どこに行くニャ?」
「ぱーてー、だよ、パーテー、、宴会、飲み会、食い放題!!」
「は??パテ、、ニャ?」
「は?じゃにゃい!(うつっちまった)、、ちゃんと支度しろよ」
「支度って、旦那さん、相変わらず裸なのニャ」
「、、、い、いんだよ、オイラは、、コレが、、その、、正装なの」(なのか?)
「まあ、裸が正装かどうかはともかく、パーティーって、ドコのパーティーニャ?」
「なんだお前、見てなかったのか?オイラの上位ハンター昇進祝いに、バーチャンから招待状がきてるんだ、、ハッハー、いいだろ、、ホレホレ」
「だ、旦那さん、、それは、、、、、、、、」
「どうした、シラタキ、、うらやましい?か」
「だ、旦那さん、それは、いわゆる、村長さんからの、招待状なのニャ、、、」
「だから、そういってるジャン、まわりくどいやっちゃのー」
「中を読んだかニャ?」
「勿論、、、
『この度の貴殿の上位昇進を心からお喜び申し上げます。
つきましては、ポッケ村の古式礼法にのっとり、貴殿に特別招待状を差し上げたく存知候。
記:明後日、昼、村長広場にてお待ち申し上げ候。
ポッケ村村長 』
、、、、、、、だって」
「いつ受け取ったのニャ?」
「おととい」
「それニャー、、」
「だから、これから出かけようっていってんのさ。勿論、お前も連れてってやるぜ、ハッハー」
「いや、、だから、、その、あの、ニャー」
「どうしたにゃ〜?」
「それは、悪名高き『最後の招待状』だニャ」
「は??なに言ってんのお前?」
「旦那さん何も知らないのかニャ?」
「何を?」
「ポッケ村の村長は、だてにウン百年も年を取っていないのニャ」
「そんな年なのか?あのバーチャン」
「感心するトコが違うのニャ。あの村長さんはギルドでも相当の顔役ニャ」
「へー、、あんなバーチャンが?」
「そうニャ。そんで、村に着任したハンターが腕っこきの活躍をして、めでたく上位に昇進したら、、、」
「昇進したら??」
「特別な招待状をプレゼントするのニャ」
「プププ、、、、だから、コレがその招待状ジャン」
「中身が問題なのニャ」
「村の広場に来いって書いてあるぜ」
「そうじゃ無いのニャ。旦那さんはソコでクエストを依頼されるのニャ」
「へ??パーティーじゃないの?」
「違うのニャ」
「なんだ、仕事の依頼か。んで、どんなクエなの?」
「それは、直接、村長サンに聞くといいのニャ」
「なんだ、もったいぶって」
「ニャーも詳しくはワカラナイのニャ」
「なんだよそれ」
「でも」
「でも?」
「そのクエのおかげで、ポッケ村の村長は100年来のドSだとか、筋金入りのキモオタだとか噂されているくらいなのニャ」
「なんじゃ、そりゃ」
「とにかく、村長さんのダークな一面が垣間見られる、それはそれは心温まる超スペクタクル&アットホームなドキュメンタリー風ホラークエスト、という話ニャ」
「お前、、、アタマ大丈夫か、、、」
***********
「おお、来おったか、、待っておったぞ、、」
「あ、ああ、バーチャン」
(なんか、シラタキに脅されたから、逆に緊張してよそよそしくなっちゃってるよ、、オイラ)
「今回の話は他でもない、、、ヌシを見込んで、『最後の招待状』を送らせてもらったゾヨ」
「は、はぁ、、」
「もう聞き及んでおろう、ポッケ村に伝わる伝統行事『最後の招待状』の話は」
「は、、、はぁぁ、、」
「思い起こせば、ヌシの前任ハンターは例のティガレックス事件で重傷を負わされリタイアしたため、ココまではたどりつかなんだ」
「はぁ」
「その前にコレを送ったハンターは、さて?いつの事だったろう?もう随分遠い昔のような気もするわい、、、、、。
上位ハンターに昇進したクセに、『最後の招待状』の意味が分からず、ワシの呼び出しを何かのパーティーと勘違いして、タキシードやドレスでやってくる輩もおらんかったわけではない」
(イタタ)
「あるいは、必要以上に気負いすぎ、『最後の招待状』を後回しに棚上げしたあげく、G級装備を持ち込んで挑みこみ、見事、3オチを喰らって泣きながら帰って来た輩もおらんかったわけではない」
(イツッ、、古傷が、、)
「その点、ヌシは見所がある。裸のまま現れるとはワシもビックリじゃわい。いつもの狩猟スタイルをココでも貫くとは。ハンターたる者、己の信念を貫くのは大切な事じゃ。普段であれば、この招待状を渡しつつ『このクエストは非常に困難を極める故、上位の装備をしっかり整えてから挑む事を勧めるゾヨ』みたいな老婆心バリバリ全開のおせっかいをするのじゃが、ヌシには必要なさそうジャの。是非とも、普段通りの裸ハンティングを守り通すが良かろうぞ。いやはや感心感心」
(おいおい)
「それにつけても上位進出おめでとう。さても最初は裸のハンターなぞ、そう長くは持つまいとタカをくくっておったが、いやはや何とも、ココまで見事に成長してくれるとは、ポッケ村を預かる村長として実に鼻が高いゾヨ」
「、、、、、、、、、、、」
(なんだか、ワケ分からん)
***********
「んで、結局、クエの内容は分かったのかニャ?」
「ん、、、ああ、、ラージャン2頭狩りだって」
「ら、ラージャン、、、2頭ですかニャ」
「そ」
「そ、、、って旦那さん、上位のモンスターじゃないですかニャ」
「んで、裸で狩って来いってサ」
「そ、それは、、、困ったニャ」
「ま、裸はいいとして、、どうしたもんかいな、、」
「やっぱ、武器屋の大将に相談がいいのニャ」
「ま、そうだよな」
「、、、、、、」
「おーい、大将〜〜」
「おー、ハンターの旦那。今度は『ラージャン』だって?」
「相変わらず耳が早いな〜」
「シェンガオレンとラオシャンロンを立て続けに狩り込んだって聞いたから、次は間違いなく『アレ』だなって、村中のみ〜んなが噂してたぜ」
(し、、知らなかったのはオイラだけ、、、、)
「で、勝算は?」
「そ、それで大将のところに、、、、」
「ま、そうだよな、そりゃ」
「そもそも、ラージャン自体がよく分からなくて、、」
「ま、ありゃ、、、悪魔だな」
「へ、悪魔?」
「そ、悪魔」
「おいおい大将、脅かすなよ」
「いや、あながち誇張じゃ無いぜ。ま、かくいうオレだって、自分で見たワケじゃないが、伝え聞くラージャンの傍若無人さは、悪魔って表現がピッタリらしい」
「なんだよ、おい、、、凹むじゃないか、、」
「しかも2頭狩りだろ」
「よく知ってるな」
「そりゃ、商売柄色々とね」
「どうしよう、、、」
「おいおい、情けない声出すなよ。しかも、裸で行くんだろ」
「なんだよ、大将まで、、」
「じゃ、防具着る?」
「大将〜〜、商売っ気出すなよ」
「冗談冗談。でも、裸でラージャン2頭狩りとなると、色々考えないといかんな〜」
「そうだよな〜」
「まずは何より、クエストの特殊性だな」
「ああ、オイラも少し勉強してきたよ」
「お、今回はかなりヤル気だね」
「ちゃかすなよ」
「最初の10分で一匹目を狩り終えないと、あとがひっちゃかめっちゃかになるってのは有名な話だもんな」
「ほんとドSな設定だよな」
「村長さん、それを物影からこっそり眺めるのが何よりの楽しみだってもっぱらの噂だぜ」
「困った趣味だな〜」
「だがね、オレなりに分析したところ、実は攻略のポイントは意外とオーソドックスなんだよ」
「へ?」
「どうしても『1頭目を10分以内』ってのがクローズアップされるけど、そもそも、ラージャン自体は攻撃力がとても強いけど、体力と防御力はそれほどではないモンスターらしいんだ」
「ほう」
「しかも、このクエストのラージャンはギルドで飼ってるヤツの2頭狩りだから、野良のラージャンと比べると体力が随分低いらしい」
「フムフム」
「相手の動きにキチンと慣れて、ポイントポイントでしっかり攻撃をたたき込むのはどんなモンスターでも同じ事。問題なのは、怒った時の対処法」
「ほうほう」
「ヤツってバカみたいに怒りやすいから、ホント困るんだよね。スーパーなんとか人みたいに髪の色変えて逆立てるし」
「うんうん」
「怒ったラージャンはスピードと攻撃力が段違いに上がるから、その変化の落差に対応できずにやられてしまう事が多い。なおかつ、閃光玉やモドリ玉で時間を稼ごうにも10分の縛りがあるため、のんびり戦う事はできない、、つまりは、このクエストの特殊性は、『怒ったラージャンの相手をどうするか?』がすべてなんだと思う」
「う〜ん、なんだか分かったような分からないような、、」
「一頭目はガンガン行って、怒り出しても攻撃の手を緩めず2オチしても気にしない。
二頭目はなるべくチンタラ狩る。怒り出したらモドリ玉で逃げるのもアリ。
このスイッチがなかなか切り替わらないんだよね、ハンターの本能で狩りが始まるとアドレナリンが全開になっちゃうから」
「そんなもんかな、、」
「強力なガンナー武器で行けるなら、怒った時は閃光玉で足を止めて撃ちまくればよろしい。問題は剣士だな」
「そうそう、オイラは大剣で行こうと思ってる」
「そうなると難易度が上がってくるな。怒ってるラージャンに近づいて攻撃するのは正に命がけだもんな、、しかも裸だし(ぷぷ)」
「あ、、今、ププって言った、、」
「ゴメンゴメン」
「ラオシャンロンの素材が取れたなら、力の爪と守りの爪もゲットできるでしょ」
「ああ、アレはかなりの戦力アップだね」
「でも、ラージャンか〜〜」
「ああ、そうだな〜〜」(遠い目)
「やっぱり結論から言うと、裸で大剣で最後の招待状なら、せめて武器は上位のモノを持って行った方がイイと思う」
「やっぱ、そうかな?」
「ポリシーに反するかい?」
「いや、実は、、下位の氷の大剣で行ってみたんだよ、、」
「なんだ、もう試してみたのかい」
「チョーミラクルでシラタキがシビレ罠を掛けてくれて、それがまたチョーグッドタイミングでかかってくれて、、」
「成功したのかい?」
「1頭目は10分以内に狩れたんだけど、そこで舞上がっちゃって2頭目で3オチ目を喰らって、、」
「さもありなむ、、」
「それがたったの一回こっきり。あとは何回やってもチョーミラクルが再現しない限りムリっぽいな、、2匹目が登場してくれちゃう、あるいは、ソコまでたどり着けない、、、」
「ま、諦めずやるって選択肢もあるけど、現実を直視するのも大事だね」
「なんか、ヒトから言われると複雑だな〜」
「まあまあ」
「怒ったラージャンに小突かれると、ほぼ間違いなく即死に近いダメージを喰らっちゃうんだよね」
「裸だもんな〜。やっぱ意地張らないで上位の武器で行ったら?大剣ならなおさらでしょ」
「そうだな〜〜」
「それに、裸縛りで上位の素材を集めて上位の武器を作るなら、ポリシーに反しないんじゃない?」
「そういう考え方もあるか、、、でも、裸じゃ上位は苦しいでしょ」
「行けるトコまで行ってみたら?」
「そうだな〜〜」
で、行けるトコまで行った結果、上位のドスギアノスなら問題ないですね。
めでたく「蛇剣【黄金牙】(816+氷400)」をゲットしました。
多くは語りません、、、
泣きそうになりながら頑張りました(ぷぷ)
***********
(番外編)
その後、上位クエを裸で行けないか試してみました。
護符と爪と罠と猫メシとアレとコレと、、、、色々駆使しました。
裸+それまでに攻略した素材のみの利用は変わりません。もちろん、一人で攻略出来ない集会所クエの素材はあてにしてはいけません。
ネコートさん(村9)の樹海ナルガクルガくらいまでなら涙と鼻水混じりでなんとかなりましたが、旧密林のナルガには完敗で、上位リオレウスでは、怒り咆哮+蹴っ飛ばしで即オチしてしまいどうにもなりません。このあたりがワタシのリミットのようです(ぷぷ)
上位だと、攻略可能クエでもレア素材が全然手に入らなかったりするしね(ははは)
(つづく、、、、、はず?)